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2025年4月17日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)執行局会議において、湖北省随州市の曾侯乙編鐘が第8批「世界記憶遺産」に正式に登録されたことが発表された。
曾侯乙編鐘は1978年、湖北省随州市擂鼓墩の曾侯乙墓から出土したもので、現在までに発見された中で最も巨大かつ最も精巧な楽器であり、中国先秦時代の礼楽文明と青銅器鋳造技術の最高峰を示す。
全65点の編鐘は3層8組に分かれて銅木構造の鐘架に懸垂され、音色は美しく層次があり、音域は5オクターブ半に及ぶ。12音階を完備しており、現代ピアノに次ぐ広範な表現力を持つが、ピアノが登場する2100年前に既にその技術が確立されていた。
鐘体・鐘架・取り付け部品に刻まれた3755文字の銘文は、音響記録と文字記述が相互に裏付け合う形で、2400年以上前の人類の音楽記憶を保存している。これは現存する唯一の先秦時代の公式音楽理論文書であり、音階名・階名・8度グループ・各国律名の対応関係など、失われていた音楽知識を再現する貴重な資料となっている。特に「一鐘二音」構造(1つの鐘で異なる2音を発音可能)と十二律体系の記録は、古代中国の音楽数理学的達成を証明し、世界音楽史における軸心時代(紀元前800-前200年)の輝きを伝える。